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損益の計算における発生主義

損益の計算における発生主義
【白色申告者の場合 収支内訳書末尾】

出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和3年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁
令和 年分収支内訳書(一般用)を加工して作成

企業の取引における交渉

収益の主要な源泉は売り上げにあるので、自社の製品をできる限り高く・多く売るために、受注から契約に至る営業取引において最も頻繁に交渉が行われます。同時に、注文を受けた製品の製造や差ビス提供のために、原材料、部品。製品、サービスなどの購入価格を低くして費用の最小化を図っていくための交渉も行われます。さらには、必要に応じて他社から技術を導入したり、他社に開発を委託するための交渉もあります。
加えて、交渉は売り上げに直接的に結び付く営業分野だけではなく、業務提携やM&A(企業の合併・買収)といった事業の戦略から発生する分野でも行われます。双方が関心を占める業務提携やM&Aを具体的に検討するためには、きわめて秘密性の高い経営上または営業・技術上の秘密情報が、一方または双方から開示される必要があります。
このように、営業分野に限定されることなく、企業取引の様々な段階において会社内の機密情報のやり取りを交わす必要があり、そのため交渉時には秘密保持契約を締結させることが多くなります。

1、 交渉の目的の設定
言うまでもなく、どのような目的のために交渉を行い、最終的に何がゴールとなるのかを常に明確にしておきましょう。
例えば、ある製品を生産するため海外に合弁会社を設立しようと現地会社と交渉するケースを考えてみましょう。その合弁会社の目的は売り上げ増のための「当該地での市場拡大」なのか、日本の生産拠点の補完として「日本や第三国への輸出拠点」とするのかと言ったように、目的によってその存在意義や役割が異なってきます。
このような交渉の大前提が忘れられることはないと思うでしょうが、交渉が進んでいくと具体的な個々の条件のみに関心が寄せられ、次第に枝葉末節な事柄に執着してしまい最終目的との整合性を見失ってしまう傾向がある事も否定できません。

2、 自社の利益の最大化を図る
交渉相手も様々な制約・条件があり、最終的には双方が歩み寄る事が必要になるでしょうが、ここでも自社が目指す利益の最大化を明確にする必要があります。しかし、その一方で、利益の最大化を絶対化せず、相手方との関係の中で、相対化していく柔軟な対応も必要となってきます。

3、 交渉は、企業間の取引に横たわる問題解決へのプロセス
交渉とは、自社の利益の最大化を図りながら、相手方との間にある問題の解決を図るためのプロセスです。このため、いきなる交渉が成立すると言う事はまれでしょう。自己の交渉シナリオがある程度固まったら、弁護士などの外部専門家のアドバイスを得て、自社の考え方を客観的に見る必要があります。

4、 交渉の任に当たる担当者に必要な権限を与える
社内の権限規定にもよりますが、交渉の基本方針と具体的戦術について事前に共通認識を持ったうえで、必要に応じて交渉担当者に一定の権限を明確に与える必要があります。
このような権限を与えて交渉に臨むことは、特に外国企業との交渉では重要です。交渉に臨んでも何らの対案を出さないまま持ち帰り、社内の再検討の上、改めて相手方と再交渉すると言うような交渉態度では、時に意図的な時間稼ぎと思われてしまい相手方に不信感を持たれてしまう可能性もあります。

年収300万円の個人事業主の手取りはいくら?税金計算や確定申告での節税方法も解説

年収300万円の個人事業主の手取りはいくら?税金計算や確定申告での節税方法も解説

青色申告決算書(一般用)青色申告特別控除前の所得金額

【青色申告者の場合 損益計算書】

収支内訳書(一般用)専従者控除後の所得金額

【白色申告者の場合 収支内訳書末尾】

出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和3年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁
令和 年分収支内訳書(一般用)を加工して作成

  • 売上高 1,000万円 / 必要経費 700万円
  • 売上高 350万円 損益の計算における発生主義 / 必要経費 50万円

上記の前提に基づいた年収300万円の青色申告者、白色申告者の手取り額は次のようになります。

比較項目 青色申告 白色申告 備考
年収 300万円 300万円
※控除額 65万円 0円 青色申告特別控除額は 損益の計算における発生主義
最高額を控除するものと仮定
※基礎控除 48万円 48万円 所得税における基礎控除額
年金保険料 20万円 20万円 月額16,590円×12ヶ月
健康保険料 24万円 30万円 東京都世田谷区の保険料にて暫定計算
所得税 7万円 10万円 青色:課税所得143万円
白色:課税所得202万円
住民税 15万円 21万円 青色:課税所得148万円
白色:課税所得207万円
均等割5,000円、税率10%で計算
差引手取額 約234万円 約219万円 約15万円差となる

年収300万円の個人事業主が支払う税金の種類・計算方法は?

個人事業主の所得税

確定申告書では所得税を計算します。 所得税は国に納める国税で、所得税の計算の大まかな流れは次のとおりです。

  1. 帳簿から損益計算書(白色の場合は収支内訳書)を作成する
  2. 確定申告書に収入、所得を記載する
  3. 所得控除を計算する
  4. 2.の所得から3.の所得控除の合計を差し引きし、課税所得を求める
  5. 課税所得に税率を掛け、所得税額を求める がある場合には差し引きをする

個人事業主の住民税

住民税は地方税であり、都道府県民税と市区町村民税の総称です。徴収の目的は、地域における公共サービスのためとされます。住民税は、所得金額にかかわらず負担がある均等割と、所得金額に応じて課税される所得割から構成されます。

住民税の計算の大まかな流れは次のとおりです。

  1. 所得税の計算における合計所得金額から所得控除を差し引き、課税所得を求める
  2. 1.の課税所得に税率を掛けて所得割の計算をする(税率は一律10%)
  3. 税額控除がある場合には2)の所得割額から差し引き
  4. 3.の差引後の税額に均等割額を加算する
    通常は5,000円(市町村民税3,500円と道府県民税1,500円)

個人事業主のその他の税金

個人事業税

個人事業主には、 地方税法等で定められた事業に対して個人事業税という地方税がかかります。 損益の計算における発生主義 年収300万円の個人事業主については、個人事業税の計算過程で所得から差し引ける事業主控除が290万円あるため、さらに基礎控除があることを勘案すると課税の対象とはなりません。

基準期間の課税売上高が1,000万円以上になれば、消費税の申告納税が必要です。 消費税は原則として、顧客などから受けた消費税から自分が払った消費税を引いた差額を納付します。

その他の税金

事業において不動産を登記する場合には、登録免許税がかかります。 事業に供している固定資産があれば、固定資産税や償却資産税が課せられます。
事業用の車両などには自動車税がかかりますし、書面で契約書など課税文書を取り扱えば印税がかかります。

年収300万円の個人事業主の手取りはいくら?税金計算や確定申告での節税方法も解説

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青色申告決算書(一般用)青色申告特別控除前の所得金額

【青色申告者の場合 損益計算書】

収支内訳書(一般用)専従者控除後の所得金額

【白色申告者の場合 収支内訳書末尾】

出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和3年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁
令和 年分収支内訳書(一般用)を加工して作成

    損益の計算における発生主義
  • 売上高 1,000万円 / 必要経費 700万円
  • 売上高 350万円 / 必要経費 50万円

上記の前提に基づいた年収300万円の青色申告者、白色申告者の手取り額は次のようになります。 損益の計算における発生主義

損益の計算における発生主義
比較項目 青色申告 白色申告 備考
年収 300万円 300万円
※控除額 65万円 0円 青色申告特別控除額は
最高額を控除するものと仮定
※基礎控除 48万円 48万円 所得税における基礎控除額
年金保険料 20万円 20万円 月額16,590円×12ヶ月
健康保険料 24万円 30万円 東京都世田谷区の保険料にて暫定計算
所得税 7万円 10万円 青色:課税所得143万円
白色:課税所得202万円
住民税 15万円 21万円 青色:課税所得148万円
白色:課税所得207万円
均等割5,000円、税率10%で計算
差引手取額 約234万円 約219万円 約15万円差となる

年収300万円の個人事業主が支払う税金の種類・計算方法は?

個人事業主の所得税

確定申告書では所得税を計算します。 所得税は国に納める国税で、所得税の計算の大まかな流れは次のとおりです。

  1. 帳簿から損益計算書(白色の場合は収支内訳書)を作成する
  2. 確定申告書に収入、所得を記載する
  3. 所得控除を計算する
  4. 2.の所得から3.の所得控除の合計を差し引きし、課税所得を求める
  5. 課税所得に税率を掛け、所得税額を求める がある場合には差し引きをする

個人事業主の住民税

住民税は地方税であり、都道府県民税と市区町村民税の総称です。徴収の目的は、地域における公共サービスのためとされます。住民税は、所得金額にかかわらず負担がある均等割と、所得金額に応じて課税される所得割から構成されます。

住民税の計算の大まかな流れは次のとおりです。

  1. 所得税の計算における合計所得金額から所得控除を差し引き、課税所得を求める
  2. 1.の課税所得に税率を掛けて所得割の計算をする(税率は一律10%)
  3. 税額控除がある場合には2)の所得割額から差し引き
  4. 3.の差引後の税額に均等割額を加算する
    通常は5,000円(市町村民税3,500円と道府県民税1,500円)

個人事業主のその他の税金

個人事業税

個人事業主には、 地方税法等で定められた事業に対して個人事業税という地方税がかかります。 年収300万円の個人事業主については、個人事業税の計算過程で所得から差し引ける事業主控除が290万円あるため、さらに基礎控除があることを勘案すると課税の対象とはなりません。

基準期間の課税売上高が1,000万円以上になれば、消費税の申告納税が必要です。 消費税は原則として、顧客などから受けた消費税から自分が払った消費税を引いた差額を納付します。

その他の税金

事業において不動産を登記する場合には、登録免許税がかかります。 損益の計算における発生主義 事業に供している固定資産があれば、固定資産税や償却資産税が課せられます。
事業用の車両などには自動車税がかかりますし、書面で契約書など課税文書を取り扱えば印税がかかります。

【第Ⅰ部】第4章 非営利組織における特殊な収益取引

非営利組織の収入財源は、事業収入、会費収入、財産運用収入等の独自収入、政府・地方自治体からの補助金収入、および寄付金収入からなる。企業と比べて収入財源に多様性があることが特徴である。ところが、わが国の非営利組織は、独自収入あるいは補助金収入を主要な財源としているため、諸外国と比較して寄付金収入の依存割合が低い。このため、寄付金に関する具体的な会計処理の指針は設定されていない。したがって、わが国における寄付金の会計処理は、現金主義に基づく取扱いが原則とされている(NPO法人会計基準第13項)。
わが国においても、社会貢献への意識が高まるとともに、情報通信技術の普及により、新しい寄付の方法(日本ファンドレイジング協会 [2013] 14-25 損益の計算における発生主義 頁)1も開発されてきた。さらに、非営利組織に対する寄付税制も改善されたこともあり、寄付金は事業を運営するための収入財源として無視できないものとなってきている。このように、寄付金を巡る会計処理は、非営利組織のおける会計の重要な課題となってきている。そこで、本稿では非営利組織における現行の実務を行う上で、重要となる寄付金の会計処理を考えてみたい。

Ⅱ 寄付金に対する収益認識原則

非営利組織は、持分が存在しないため、資本取引は成立しない。このため、会計処理において資本取引と損益取引を区別することは不必要である。したがって、非営利組織において、純資産の増加をもたらすものは、その原因の如何を問わず、すべて収益として処理されることになる。
企業会計では、収益は実現主義の原則に従い、商品等の販売又は役務の給付によって実現したものに限り認識される。この場合における収益の実現とは、販売又は役務の提供完了を意味するものである。非営利組織の主要な収益の一つである寄付金については、資源提供者と受益者が異なり、資源提供者に対する販売又は役務の提供がない。したがって、寄付金については、販売又は役務の提供完了を基礎とする実現主義の原則によって、収益を認識することができないことが明らかである。
こうした販売又は役務の提供完了を基礎とする実現主義の原則に替わる収益認識の方法として、イギリスでは、チャリティ団体のための実務勧告書(Accounting and Reporting byCharities: Statement of Recommended Practice 2015)において、①権利を支配し、②発生の可能性2が高く、③ 測定可能である場合には、認識すべきことが規定されている3(Charity Commission [2015a](FRS1024)par.5.8;Charity Commission[2015b](FRSSE5)par.5.9)。
①権利の授与(entitlement)
資源を利用できる権利があること
②発生の可能性(probable)
発生の可能性が高いこと
③測定可能性(measurement)
受領可能な対価の公正価値で測定できること
イギリスの実務勧告書では、収益認識の方法を実現主義に替わるものとして権利授与の有無を要件としている。したがって、寄付金といった反対給付のない資源流入については、提供された資源を自由に利用できる状態になった時点で収益として認識されることになる。以上の判断指針を踏まえ、非営利組織における寄付取引を個別に検討するためのステップを次のように考えていきたい。

Ⅲ 特殊な収益取引

1.現物寄付
非営利組織が現物の寄付を受けた場合は、その現物が利用可能あるいは換金可能な資源であれば、その受領した時点(寄付申込書等で確認)において、公正な評価額で収益認識を行う。現物寄付の取引を上記のステップ別の判断指針で収益の認識を考えてみたい。

2.換金予定の現物寄付
現物寄付には、土地、建物、車両、器具備品といった固定資産のほか、未使用切手、使用済み切手、書き損じハガキ、古本、貴金属、ブランド品といった流通性の高い品物の寄付がある。こうした流通性の高い品物を換金するために、資源提供者である寄付者と非営利組織との間に仲介業者が介在するケースがある。その結果として、資源提供者と換金後の現金提供者が異なることになる。このため、換金の主体が寄付者である場合と非営利組織である場合によって、異なった会計処理を考えなければならない。さらに、仲介業者が介在する場合には、誰が寄付者であるかを確認するために、その取引における当事者を識別して会計処理を行わなければならない。
(1) 取引当事者の識別
寄付者が非営利組織に対して寄付物品を譲渡するため、仲介業者を介在させる場合、仲介業者と非営利組織との間の取引については、寄付取引が生じたかのように見えるが、仲介業者は買取り業務の委託を請けただけで寄付された物品の使途を決定する自由裁量をもたない。このため、仲介業者が寄付者から受領したものは寄付の受領ではない。また非営利組織が受領したものは、仲介業者からの寄付ではない。それは、資源提供者である寄付者からの寄付であり、第三者である非営利組織が寄付を受領したものである7。
こうした取扱いは、寄付者等の資源提供者と非営利組織との間に仲介業者が存在するケースを検討する際に参考になると思われる。
(2) 換金予定の現物寄付(換金の主体が寄付者である場合)
換金の主体が寄付者である場合は、寄付者が寄付物品を売却し、その売却代金を受領することをもって寄付金の原資となるため、現金の寄付と同様の扱いとなる。この関係を明確にするため、寄付物品を受け付ける際に、資源提供者である寄付者と寄付金受領である非営利組織との間で「贈与承諾書8」を交わし、当事者を確認するケースが多くみられる。
換金の主体が寄付者である場合の取引の仕訳を示すと次のとおりである。
【説例1】寄付者から古本を売却した代金1,000 円を現金で受取った。
(借)現金 1,000 (貸)受取寄付金 1,000
(3) 換金予定の現物寄付(換金の主体が非営利組織である場合)
非営利組織においては、寄付された物品を直接利用するのではなく、あらかじめ活動の原資として換金することを目的に現物寄付を募ることもある。こうした物品は、寄付者から現物を受領した後、ネットオークション、バザーなどの換金手段を通じて資金化される。この場合に、非営利組織は、ネットオークション、バザー、金券ショップ、リサイクルショップといった仲介業者に買取りの業務を委託し、売却後にその代金を受取る。
以上の取引を分解すると、①非営利組織が現物の寄付を受ける取引、②非営利組織が現物を換金する取引という2 つに分けることになる。
2 つに分ける取引については、NPO 法人会計基準の事例《Q & A 24-1、24-2》において、以下のように示されている。
【説例2】アパレルメーカーから型落ちした衣料品の寄付を受け、それをバザールで販売している。寄付を受けた衣料品の公正な評価額は、売却予定価額である10 万円である。
①NPO 法人が現物寄付を受領した時点の仕訳
(借)棚卸資産 100,000 (貸)衣料品受贈益 100,000
②NPO 法人が現物をバザーで売却した時点の仕訳
(借)現金 100,000 (貸)バザー売上 100,000
(借)バザー売上原価 100,000 (貸)棚卸資産 100,000

③ 測定の可能性については、公正な評価額に基づき算定できることが必要となる。公正な評価額とは、公正な取引に基づいて成立した価額で、その資産を現金で購入すれば支払うであろう価額をいう(NPO 法人会計基準《Q & A 24-1》)。ただし、換金予定の現物寄付の場合、現物の受領後、ネットオークション、バザーなどの換金手段を通じて資金化されるため、換金時点まで金額を確定することができない。

以上の判断指針から、資源の流入、権利の授与及び発生の可能性は満たされるものの寄付された品物の金額を合理的に見積もることが困難な場合には、その金額が確定できる時点まで収益として認識することができない。
前述した【説例2】においては、現物の寄付を受ける取引と現物を換金する取引という2つの取引に分けるため、衣料品受贈益とバザー売上の2つの収益が計上される。
換金予定の現物寄付という同じ経済取引であるにも拘らず、仲介業者の介在の有無により、換金の主体が寄付者である場合と非営利組織である場合とでは、収益の計上方法が異なる結果となり、財務情報利用者に誤解を与える可能性もある。したがって、現物寄付を受領した時点の仕訳としては、受贈益ではなく、預り金として処理し、その後、現物を売却した時点において、金額が確定するため、受取寄付金(または受贈益)として処理すべきことを提案する。

この案で、前述した【説例2】に基づいて仕訳を行うと次のとおりである。
①NPO 法人が現物寄付を受領した時点の仕訳
(借)棚卸資産 100,000 (貸)預り金 100,000
②NPO 法人が現物をバザーで売却した時点の仕訳
(借)現金 100,000 (貸)受取寄付金 100,000
または(衣料品受贈益)
(借)預り金 100,000 (貸)棚卸資産 100,000
また、換金目的が非常に明確な場合は、換金までの期間が短いこと、手数料を差し引いた換金額が明らかであることを条件として、現物の寄付を受ける取引及び現物を換金する取引を一体の取引とみなし、換金時点で収益として認識する方法も考えられる。
この場合の仕訳は、次のとおりである。
(借)現金 100,000 (貸)受取寄付金 100,000

3.遺贈寄付
遺贈とは、遺言による財産の一部または全部を、相続人又は相続人以外の人に無償で譲渡することをいう。そして、遺言によって財産の一部または全部を非営利組織、あるいは国、地方公共団体などに寄付する行為を本稿では遺贈寄付という。わが国においても、非営利組織への遺贈寄付の件数は年々増加している9。
イギリスでは、遺贈寄付のことを遺贈収入(Legacy Income)といい、実務勧告書において、その規準が定められている。イギリスでは、寄付者の遺言書において、当該団体に財産を寄付するという文書を必要とする。この場合、遺贈を収入として認識するには、権利の授与、発生の可能性、および測定の可能性の3 つの条件が満たされたものでなければならない。
次に、イギリスの遺贈収入の取引をステップ別の判断指針で収益の認識を考えてみたい。

② 権利の授与及び発生の可能性については、遺言者の死亡後、遺言書の検認を行い、遺言執行者による財産の確定(Charity Commission [2015a] par.5.31、par.5.33)が行われることにより、受領の確信を得ることができる。

以上の判断指針から、財産受領の確信を得ることが可能となれば、資源の流入、権利の授与及び発生の可能性、測定の可能性は満たされることになる。ただし、寄付者の生前中に資源を受け入れた場合は、寄付者の死亡という事実が確認されるまで資源の権利が授与されないため、前受金または預り金としなければならない。
アメリカにおいても、遺贈寄付のことを贈与の約定(Conditional Promises to Give)といい、SFAS No.116「受入寄付金と支払寄付金」において、その規準が定められ、条件の有無により、無条件贈与の約定と条件付贈与の約定に区分される。無条件贈与の約定は、現金寄付の認識と同様に、それを受け入れた時点において収益として認識される。例えば、将来現金を贈与するという無条件の約定を受けたときは、収益として認識するとともに、純資産の増加として報告される。さらに、無条件の現金贈与の約定を受けた後に発生する利息は、受贈者の寄付金収入として明らかにされる。
こうした無条件贈与の約定を収益として認識するFASB の見解に対して、その当時、多くの異議が唱えられていた。例えば、SFAS 損益の計算における発生主義 No.116 の議長であるベレスフォード(DennisR. Beresford)は、同基準書において、「資金募集に多く依存している組織は、贈与の約定を収益として認識することにより、現在使用可能でない将来入金可能な超過資金を、財務諸表で表示することになる。その結果、財務諸表の利用者は、その組織が超過資金という余剰資源をもつとみなし、組織に対する判断を誤らせる可能性を与えることになるから、将来入金可能な無条件贈与の約定は、約定期間における収益として認識すべきでない」(FAS116,Appendix A)と述べている。また、FASB が1990 年に公表した同基準書の公開草案に対するコメントでは、財務諸表の利用者を含めて、ほとんどの回答者は贈与の約定を認識すべきではないと提案された(FAS116, par.103)。
しかし、FASB は、贈与の約定を収益として認識することにより、寄付者、債権者、その他の利用者が組織の財政状態、公的な支援を生み出す能力、およびその組織が運営し続ける能力を評価するのに有用な情報であるとした。さらに、贈与の約定についての情報は、寄付者、債権者、およびその他の利用者に組織への資源配分の決定に影響を与える事象であるから、将来支払われるという贈与の約定を資産として認識するとともに、収益として認識することを決定している。
アメリカにおける贈与の約定を、前述したステップ別の判断指針で収益の認識を考えてみると、贈与の約定は将来現金を贈与するという約定であるため、利用可能な資源ではない。このため、純資産の増加をもたらす資源の流入ではなくなる。したがって、この判断指針によると、収益として認識すべきではないことになる。

4.ボランティアによる無償サービス
ボランティア10による無償サービスについて、会計規定を有しているのは、わが国においてはNPO 法人会計基準のみである。NPO法人会計基準では、ボランティアの受入れをした場合、原則として会計上の処理や財務諸表への表示は行わない。ただし、「合理的に算定できる場合11」には、財務諸表の注記だけを記載できるとし、さらに「外部資料等により客観的に把握できる場合12」には、注記に加えて活動計算書への計上も可能としている(NPO 法人会計基準第26 項)。
したがって、ボランティアによる無償サービスの計上については、「活動の原価の算定に必要なボランティアによる役務の提供」及び「金額が合理的に算定できる場合」という2つの条件が満たされることが注記において記載できる条件となる。また、2つの条件を満たしたとしても、注記の記載を強制しているわけではない。
次に、ボランティアによる無償サービスの取引を前述したステップ別の判断指針で収益の認識を考えてみたい。

5.施設等の物的無償提供
施設等の物的無償提供について、会計規定を有しているのは、わが国においてはNPO 法人会計基準のみである。NPO 法人会計基準では、施設等の物的無償提供を受けた場合、原則として会計上の処理や財務諸表への表示は行わない。ただし、「合理的に算定できる場合」には、財務諸表の注記だけを記載できるとし、「外部資料等により客観的に把握できる場合」には、注記に加えて活動計算書への計上も可能としている(NPO 法人会計基準第25 損益の計算における発生主義 項)。
施設提供等の物的サービスの計上については、「金額が合理的に算定できる」ということが注記において記載できる条件となる。また、「金額が合理的に算定できる」場合においても、注記の記載を強制しているわけではない。
次に、施設等の物的無償提供の取引を前述したステップ別の判断指針で収益の認識を考えてみたい。

Ⅳ 結びにかえて

本稿では、非営利組織における特殊な収益取引の検討を行った。これを検討するにあたっては、イギリスの実務勧告書を参考にして、①資源を利用できる権利(権利の授与)があること、②発生の可能性が高いこと、③受領可能な対価の公正価値で測定できること、の三つの要件が満たされることを条件に収益認識の判断指針とした。
その結果、現物寄付については、受入れの契約が成立した時点において収益として認識し、換金予定の現物寄付については、金額が確定する換金時点において収益として認識すべきことが明らかになった。遺贈寄付については、財産受領の確信を得ることができた時点において収益として認識し、さらに、ボランティアによる無償サービス、施設等の物的無償提供については、条件付で収益として認識すべきことが明らかになった。
インターネットを活用したクラウドファンディングやクリック募金寄付、寄付金付き商品の販売、カードの利用額に応じて付与されるポイントをお金に替えて寄付できるという寄付付きクレジットカード、社会貢献型預金など、個人の問題意識を社会に反映させるための寄付の方法は多様化している。その結果、資源提供者である寄付者と非営利組織との間に仲介業者が介在するケースが多くなった。同一(換金予定の現物寄付)の経済取引であるにも拘らず、仲介業者の介在の有無により、換金の主体が寄付者である場合と非営利組織である場合とでは、収益の計上方法が異なる。それによって、財務情報利用者に誤解を与える可能性もある。このため、非営利組織における寄付取引を考察する際は、取引当事者の識別を行うことが重要な課題となり、今後さらに検討を要する事項である。

①寄付付き商品 ②ポイント還元による寄付 ③クリック寄付、ツイッター募金、フェイスブック寄付 ④「もったいない」寄付 ⑤給与天引きによる寄付 ⑥「JustGiving」方式 ⑦クラウドファンディングの仕組みを利用した寄付 ⑧社員貢献型債権 ⑨記念日寄付、遺贈・相続・香典寄付

①経済的資源の流入等 ②蓋然性 ③測定可能性

12 「外部資料等により客観的に把握できる場合」とは、「合理的に算定できる場合」の要件に加えて、計上されている金額を、外部資料等によって把握できることをいう(NPO 法人会計基準《Q & A 26-3》)。

Charity Commission [2015a], 損益の計算における発生主義 Accounting and Reporting by Charities: Statement 損益の計算における発生主義 ofRecommended Practice applicable to charities preparing their accounts inaccordance with the Financial Reporting Standard applicable in the UK andRepublic of Ireland (FRS 102).

Charity 損益の計算における発生主義 Commission [2015b], Accounting and Reporting by Charities: Statement ofRecommended Practice applicable to charities preparing their accounts inaccordance with the Financial Reporting Standard for Smaller Entities (the FRSSE).

FASB [1993], Accounting for Contributions Received and Contributions Made,Statement of Financial Accounting Standards 損益の計算における発生主義 No.116.

FASB [1999], Transfers of Assets to a Not-for-Profit Organizations 損益の計算における発生主義 or Charitable TrustThat Raises or Holds Contributions for Others, Statement of Financial AccountingStandards No.136.

年収300万円の個人事業主の手取りはいくら?税金計算や確定申告での節税方法も解説

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青色申告決算書(一般用)青色申告特別控除前の所得金額

【青色申告者の場合 損益計算書】

収支内訳書(一般用)専従者控除後の所得金額

【白色申告者の場合 収支内訳書末尾】

出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和3年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁
令和 年分収支内訳書(一般用)を加工して作成

  • 売上高 1,000万円 / 必要経費 700万円
  • 売上高 350万円 / 必要経費 50万円

上記の前提に基づいた年収300万円の青色申告者、白色申告者の手取り額は次のようになります。 損益の計算における発生主義

比較項目 青色申告 白色申告 備考
年収 300万円 300万円
※控除額 65万円 0円 青色申告特別控除額は
最高額を控除するものと仮定
※基礎控除 48万円 48万円 所得税における基礎控除額
年金保険料 20万円 20万円 月額16,590円×12ヶ月
健康保険料 24万円 30万円 東京都世田谷区の保険料にて暫定計算
所得税 7万円 10万円 青色:課税所得143万円
白色:課税所得202万円
住民税 15万円 21万円 青色:課税所得148万円
白色:課税所得207万円
均等割5,000円、税率10%で計算
差引手取額 約234万円 約219万円 約15万円差となる

年収300万円の個人事業主が支払う税金の種類・計算方法は?

個人事業主の所得税

確定申告書では所得税を計算します。 所得税は国に納める国税で、所得税の計算の大まかな流れは次のとおりです。

    損益の計算における発生主義
  1. 帳簿から損益計算書(白色の場合は収支内訳書)を作成する
  2. 確定申告書に収入、所得を記載する
  3. 所得控除を計算する
  4. 2.の所得から3.の所得控除の合計を差し引きし、課税所得を求める
  5. 課税所得に税率を掛け、所得税額を求める がある場合には差し引きをする

個人事業主の住民税

住民税は地方税であり、都道府県民税と市区町村民税の総称です。徴収の目的は、地域における公共サービスのためとされます。住民税は、所得金額にかかわらず負担がある均等割と、所得金額に応じて課税される所得割から構成されます。

住民税の計算の大まかな流れは次のとおりです。

  1. 所得税の計算における合計所得金額から所得控除を差し引き、課税所得を求める
  2. 1.の課税所得に税率を掛けて所得割の計算をする(税率は一律10%)
  3. 税額控除がある場合には2)の所得割額から差し引き
  4. 3.の差引後の税額に均等割額を加算する
    通常は5,000円(市町村民税3,500円と道府県民税1,500円)

個人事業主のその他の税金

個人事業税

個人事業主には、 地方税法等で定められた事業に対して個人事業税という地方税がかかります。 年収300万円の個人事業主については、個人事業税の計算過程で所得から差し引ける事業主控除が290万円あるため、さらに基礎控除があることを勘案すると課税の対象とはなりません。

基準期間の課税売上高が1,000万円以上になれば、消費税の申告納税が必要です。 消費税は原則として、顧客などから受けた消費税から自分が払った消費税を引いた差額を納付します。

その他の税金

事業において不動産を登記する場合には、登録免許税がかかります。 事業に供している固定資産があれば、固定資産税や償却資産税が課せられます。
事業用の車両などには自動車税がかかりますし、書面で契約書など課税文書を取り扱えば印税がかかります。

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